不正調査/Forensics

【身近な存在である不正】
不正は起きないとお思いの方が多いかと思います。
2019年のKPMGの調査によると、不正が発生したと回答した企業は429社中135社にのぼり、その割合は回答企業の3社に1社であった。そのうち、本社(回答企業単体)では不正が発生していないものの、国内または海外子会社で不正が発生したと回答した企業は61社(約45%)にのぼった。

不正が生じる根本的な原因として挙げられるのは「属人的な業務運営」であった。

【不正が生じるメカニズム】
人が不正をする仕組みをモデル化した「不正のトライアングル」という考え方があります。米国の犯罪学者 ドナルド・R・クレッシー (Donald R. Cressey) が犯罪者への調査を通じて導き出した要素を、W・スティーブ・アルブレヒト (W. Steve Albrecht) 博士が図式化 (メタモデル化) した理論です。
この「不正のトライアングル」では、不正行為は①「機会」②「動機 (プレッシャー/インセンティブ)」③「正当化」の3つの不正リスク (不正リスクの3要素) が揃ったときに発生すると考えられています。

下記では主に①の「機会」について説明します。

(1)職務が1人の社員に集中している会社
ほとんどの中小企業では、社員数が少ないことから日常業務を細かく分担させる事が出 来ないのが実状です。そのため、1人の社員が単独で任されている職務が多くなっている ことがほとんどです。また、長年勤務している社員に対しては経営者も強い信頼を寄せており、職務を任せる傾向にあります。このような会社では日常業務の経営者のチェッ クが甘くなり、不正が行われる可能性が高いといえます。更に、不正が行われていても発見されないままという事もあります。

(2)経営者が金銭的にルーズな会社
中小企業では、経営者がオーナーである事が多いため、会社の財産を自由に使うことが 出来る立場にあります。しかし、経営者自身が公私混同の行為を行っては、会社全体に金 銭的ルーズな状況を生み出す事に繋がり、社員による不正が発生しやすい環境を作ってし まいます。経営者は自らの襟を正し、社員との信頼関係の構築に努めなければなりません。

(3)不正を防止する仕組みが十分でない会社
中小企業では、大企業のように業務管理の仕組みを確立する事は物理的にも経済的にも 困難なケースが多く、不正に対する未然防止・早期発見の仕組みが十分ではないケースが 多くみられます。このような状況では、不正が発生する可能性が高くなります。そこで、 経営者と従業員がお互いに信頼し合える職場とする為には、少なくとも業務と管理を区別 する仕組みを構築しておく必要があります。

【不正を事前に防ぐために】
不正が生じないために、リスクを識別し、それに対して対応策を策定する必要があります。簡単なリスク調査からも受け付けておりますのでお気軽にご相談ください。